ウクライナを舞台とした対ロシア戦争、西アジアの対イラン戦争、東アジアでの戦争準備、そしてCOVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)プロジェクト、いずれも中心にはパランティア・テクノロジーが存在している。2003年にCIAのベンチャー・キャピタル部門であるIn-Q-Telからの資金によって創設された。
パランティアの創設者はピーター・ティール(会長)とアレックス・カープ(CEO)を含む5名。ティールは決済サービス企業のPayPalを創業した人物で、ドナルド・トランプ大統領を支持、J・D・バンス副大統領のスポンサー。緊急通報システムで知られるカービンの重役でもあるが、カービンの重役は大半がイスラエルの電子情報機関である8200部隊の元将校だ。つまり同社はイスラエルの情報機関とも結びついている。
イギリスやアメリカを動かしてきた支配勢力は19世紀からユーラシア大陸周辺部を支配、内陸国を締め上げようとしてきた。イギリス、イスラエル、そして日本から台湾にかけては「不沈空母」として機能している。それに対抗してロシアはシベリア横断鉄道を建設、現在、中国は「一帯一路(BRI)」構想を進めている。
日本は明治維新後、米英金融資本の債務奴隷と化していた。その立場から脱することができたのは第2次世界大戦の後だが、その謎を解く鍵は中国を侵略している際に盗み出した財宝、「金の百合」にあると見られている。
ヨーロッパではナチ政権がヨーロッパの中央銀行へ押し入り、金塊を盗み出していた。この金塊回収作戦は1944年12月に開始された「セイフヘイブン作戦」だ。(Peter Dale Scott, “American War Machine”, Rowman & Littlefield, 2010)
大戦後、アメリカの支配層はイタリアの選挙へ介入したが、その工作資金としてナチ・ゴールドと金の百合が使われた。日本が盗んで財宝はイタリアへ運ばれ、バチカン銀行などにも保管されたとされている。この工作でもマフィアが協力していた。ロッキード事件ではこうした地下資金ネットワークの一端が浮上した。(Sterling & Peggy Seagrave, “Gold Warriors”, Verso, 2003)
ロッキード事件が浮上した3年後の1979年に「住銀調査レポート」は興味深い指摘をしている。日本では1970年代後半に国債発行額が急増しているのだが、その異常さを指摘している。多額の借金をした一方、「資金運用部には余裕資金残高が激増」という事態になっているというのである。
つまり1977年度の「国庫対民間収支は2兆4430億円の受超」で、78年度は「実質的に2兆円を上回る受超」だと推測しているのだ。そして「資金運用部の余資残高を推計すると、その規模は53年度(1978年度)末で約7兆円に達するものと見込まれる」としたうえで、「資金の効率的運用という観点から極めて不合理な事態といわざるをえない」と主張したのである。国債の発行に不可解な点があるということだ。財政赤字だから福祉を切り捨てるというシナリオに重大な疑惑があることを示唆しているのだが、日本を再び債務奴隷化しようとする動きが現れているようにも見える。
ところで、CIAはOSSを前身とするが、OSSはイギリスの対外情報機関MI6をモデルにして1942年6月に組織された。初代長官を務めたウィリアム・ドノバンはウォール街の弁護士で、巨大化学会社デュポンの顧問弁護士を務めていた。同僚弁護士の中にはアレン・ダレスもいて、このダレスをドノバンはOSSへ誘っている。ダレスはOSSの破壊工作部門で、イギリスのSOE(特殊作戦執行部)を模したSO(秘密工作部)を統括した。
MI6やSOEはイギリスの金融界と関係が深く、SOEの中にはジョン・ヘンリー・ケズウィックとウィリアム・ジョンストン・ケズウィック(トニー・ケズウィック)も所属している。アヘン戦争で大儲けしたジャーディン・マセソンのエージェントとして横浜へ来ていたウィリアム・ケズウィックはふたりの祖父にあたる。ジョン・ヘンリー・ケズウィックはイギリス女王ビクトリアの曾孫に当たるマウントバッテンの側近でもあった。(Whitney Webb, “One Nation Under Blackmail Vol. 1,” Trine Day, 2022)
要するにアメリカ、イギリス、イスラエルの情報機関は関係が深く、パランティアと結びついている。このグループが世界を戦乱で破壊しようとしている。ロシアでは9月18日から20日にかけて国家院(下院)選挙が実施されたが、ウラジミル・プーチン政権は選挙後、ウクライナでの戦争に関する交渉を再開する可能性があるとしていた。
ところが、投票期間中にウクライナは1600機以上のドローンでモスクワを攻撃、破壊された投票所、殺害された準州選挙管理委員会の委員長もいる。これで交渉再開の可能性は事実上、なくなった。この攻撃はCIAやMI6が主体となって実施されたと考えられている。ヨーロッパ諸国の指導者たちもロシアとの戦争へ突き進むと発言し続けている。
北西ヨーロッパ諸国はロシアや中国を征服し、その富を奪おうとして失敗した。そのまま諦めるわけにはいかないのだが、何がなんでも奪おうとしている。無理であろうと戦争へ突入するしかないのだろう。
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【櫻井ジャーナル】


